鍛え上げられた身体を表現する言葉として、厚い胸板という表現がよく用いられます。
服の下からでも存在感を主張する盛り上がった大胸筋は、上半身のたくましさを印象付けてくれます。
今回は、トレーニーなら上半身の種目として早い段階で取り組むであろう、大胸筋を狙ったトレーニングについてご紹介させていただきます。
大胸筋を詳しく知ろう
まずは大胸筋について位置や作用に見ていきましょう。大胸筋は、胸部の一番大きな筋肉です。
筋肉としては1つだが、上部中部下部と3つの部位に分かれています。
上部は鎖骨から下に向かってついており、斜め上方向に押し出す動作に作用します。
鎖骨から高い位置で盛り上がる胸を形作ります。
中部は1番広く胸骨から上腕骨に向かって水平についており、腕を胸の高さで閉じる動きに作用します。
大きさ自体は一番大きいので厚い胸板のボリューム自体は主に中部で作られます。
そして下部は腹直筋上部周辺の肋骨側から上腕骨に向かってついており、腕を斜め下方向に押し出す動きに作用します。
乳首の下あたりから外側の大胸筋の輪郭をはっきりさせてくれます。
効率よく大胸筋を鍛えるためには
筋肉を鍛えるためには、対象の筋肉にしっかり刺激を入れることが大切です。
つまり対象となる筋肉がしっかりストレッチされ、そして負荷に対して主に対象の筋肉が働くことで収縮されることが大切になります。
大胸筋の代表的なトレーニング種目としてベンチプレスがありますが、先に書いたように、筋肉が正しく使われるフォームでベンチプレスを行えばベンチプレスでしっかり大胸筋を鍛えることが出来ます。
そこから上部を狙ったインクラインベンチプレスやインクラインダンベルベンチ、下部を狙ったディクライン系種目やディップスを行ってアウトラインを整えると良いでしょう。
ベンチプレスが大胸筋に効きにくい人
しかし、ベンチプレスをいくらやり込んでも大胸筋が発達しにくい人もいます。
例を挙げると、猫背や肩が前に出ている人は、バーベルを下げたときに大胸筋が十分にストレッチされなかったり、大胸筋以外の筋肉の動員の比率が高くなってしまっていたりします。
バーベルを下げる動作に合わせて、肩を下げて肩甲骨を下制・下方回旋すること胸椎を伸展させることが重要なのですが、ただでさえ難しい動作なので柔軟性が低いと更に上手くいきにくくなってしまいます。
正しく動作するための対処法と取り入れるべき種目
基本的には、猫背の改善や肩の位置を後ろ側に戻ために、大胸筋や前鋸筋や広背筋の柔軟性を高めることが重要です。
そうすることで肩の怪我の予防も期待できます。
そんな中で大胸筋を鍛える種目としても、ダンベルフライなどのストレッチ種目などを取り入れても良いでしょう。
ベンチプレスでは十分にストレッチされない範囲までストレッチをかけることで大胸筋に刺激を入れることが出来ますし。
柔軟性を高める効果も期待できます。ダンベルフライでは収縮位置での負荷が抜けますので、ペックデッキやケーブルフライで収縮種目を追加すると更にバランスが良くなります。
大胸筋のトレーニングを正しく行うために原因を考えること分析してアプローチすることでトレーニングの理解度は高まり怪我の予防にも繋がります。
大胸筋に正しくアプローチして逞しい上半身を作っていきましょう。